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裁判傍聴の想ひ出 ~「万引き犯」編~

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先日、横浜地裁で傍聴した裁判の一つ。
とても興味深い内容だったので、備忘録として書いていきます。

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罪状「窃盗」

罪状は「窃盗」。
ひらたく言うと、今回は万引きです。

被告Sは、ガリッガリに痩せた黒髪のロングヘアの女性。(30代くらいに見えます)
被告Sは、過食症(摂食障害)を患っているようです。

母と暮らす自宅で、大量に食べ物を食べて(そして吐いて)、食べ物がだんだん減ってくるのが、「不安」になり、スーパーへ食べ物を万引きしに行ったんだそうです。

 

で、逮捕。
とにかく「食べ物を、取りに行かなきゃ!」という思いがあり、「頭が真っ白な」状態で、スーパーに行ったので、万引きした時のことは、よく覚えていない、と被告Sは言ってます。
そのわりには、そのスーパーのレジ袋を自宅からわざわざ持っていって、その中に商品を入れていったようです。(計画的にもとれる?)

万引きした数、商品40点、金額にして1万数千円。
なんか、「万引き」ってレベルの量じゃないです。
ちなみに、被告Sは、万引きで前科3犯。一回は刑務所にも入っています。
いわゆる、窃盗癖があるんですね。「クレプトマニア」というそうです。

尋問 

弁護士からの尋問。

弁護士:
「さんまを万引きしてますね。調書には、家でレンジで焼いて食べようと思った、とありますが、間違いないですか?」

被告S:
「頭が真っ白で、覚えてません・・・。でも、いつも焼いて食べるので・・・生では食べませんから・・・、取調べでは、そう答えたんだと思います・・・。(涙)」

被告Sは、証言している間、ずっと泣いてます。

弁護士:
「日本酒とビールも万引きしてますが、調書には、お母さんと晩酌しようと思って盗んだ、とありますが、間違いないですか?」

被告S:
「頭が真っ白で、覚えてません。でも、いつも、母と晩酌しているので、取調べでは、そう答えたんだと思います・・・。(涙)」

 

ボクのイメージだと、過食症って、暗い部屋の中で、独りで大量に食べて、すぐ大量に吐いて、っていう、なんか壮絶なイメージだったんですが、毎晩、焼き魚で母親と晩酌って、なんか意外と「ほっこり」した食生活してます。

被告Sは、保釈中に、精神病院で、クレプトマニアの治療を受けたり、自助グループに参加したりしているようです。

休廷 

検察の求刑が終わり、弁護士の最終弁論の途中、あと5分程度で、裁判が終わろうとしたところで、被告Sが、突然号泣。
で、過呼吸になっちゃいます。
その為、裁判はいったん休廷。
僕は、被告Sの容態を見たくて傍聴席に居たかったんですが、傍聴人もいったん退廷させられます。

 

15分後、再度、開廷。
最終弁論も無事終わり、判決の裁判の日程を決めて、本日の裁判は終わりました。
結局、判決は傍聴に行かなかったんですけど、被告Sの前科や刑務所から出所してから間もないこと等、執行猶予は難しい内容だったと想像されます。

裁判が終わってからも、被告Sは泣いてましたねー。
窃盗癖に過食症、という二重苦をかかえ、また刑務所に行くかも、っていうんじゃ、泣きたくもなりますけど。

 

ここまで、泣きっぱなしの被告人って、初めて見ました。
世の中には、いろんな人がいますね・・・しみじみ・・・

 

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